プロが教える!第2外国語でフランス語がおすすめの理由【体験談】

第2外国語はフランス語がおすすめ! 体験談、教えます

大学1年生で選ばなきゃいけない時や「外国語をやってみよう」と思い立った時、

「…第二外国語、どれがいいかな?」

と迷うこと、よくあります。

今では講師・翻訳者として仕事をする傍ら、Youtubeでフランス語の授業をする私も、大学に入学してから「第二外国語」としてフランス語を選択しました。

この記事では、実体験も交えつつ、プロ目線からフランス語のメリットやおすすめの理由を書いていきますね!

大前提は、興味がある言語に選ぶこと

そもそもですが「興味がある言語がいちばん」が大前提です。

比較的カンタンな外国語を選んでも、興味がないと身につきませんし、反対に多少むずかしい言語でもモチベーションさえあれば続けられます。

その点、フランスは料理・製菓・ワイン・芸術(音楽・美術・文学・映画)など、興味をもつキッカケを作りやすい国だと言えるでしょう。

きちんと使えるようになるには数百時間は必要なのが語学学習。

「単位とっただけ」で終わるのがもったいない人は、「その言語でしたいことがあるか」をよく考えておきましょう。

じゅくせい
そうは言っても、イメージが湧かない!
JUKUCHO
そんな人のために、私なりのおすすめポイントをどうぞ

フランス語のここがオススメ5選

「フランス語は難しい」

とよく言われます。
でも個人的には、そう言っている人は大抵フランス人か”フランス語がそんなに得意でない人”のような気も。

わたし自身は、フランス語には次のような良さがあると思います。

力のある言語→役立つ幅が広い

17世紀以来、フランス語はもっとも有力な国際共通語として、とくに外交面で力を持ってきました。

20世紀初頭までその地位は揺るがず、今でも国際連合をはじめとする多くの国際機関がフランス語を公用語としています

時期や調査方法によっても変動するので、あくまで参考ですが、以下は、“世界で最も話されている言語”の統計から(ソースはこちら)。

また以下は、経済力や外交力も加味した、“世界で最も力のある言語”のランキングです(ソースはこちら)。

英語や中国語はもちろん上位に来ていますが、フランス語もスペイン語などと並んで、かなり力のある言語だと分かります

経済や外交に及ぼした影響だけでなく、“洗練された言語”として社交の場で広く用いられてきたことから、文化的にも影響を与えてきました。

料理やワインから文学・美術まで、英語を話せることが当たり前になりつつある現代において、フランス語を第2外国語とすれば、文化的教養にも近づくことができるでしょう

洗練された言語→学びやすい

「フランス語の統一と純化」は、17世紀前半に創設された学士院アカデミー・フランセーズ(1694年の初版以来、『アカデミー・フランセーズ国語辞典Le Dictionnaire de l’Académie Française』を編纂)によって守られています。

「”フランス語の統一と純化”って、初学者に何か関係あるの…?」

と思ったそこのあなた! じつは関係、大アリです。

語彙や文法体系が明確なので「フランス語としてなにが正しくなにが間違っているか」がハッキリしているのです。

語学を勉強する人にとって本当に厄介なのは、ルールが複雑なことではなく、ルールが曖昧にしか決まってなかったり、存在しなかったりすること。

そして、この「体系化」という点でフランス語は他言語を圧倒しています。

たしかに例外なども含めて覚える量はそれなりに多いものの、発音からつづり、シンタックス(統語論)まで正確に決まっている分、ちゃんと勉強すれば17世紀(古典フランス語)以降のフランス語なら、おおむね読めるようになります。

また、言語としての軸が“トップダウン”で決まっているので、カナダやスイス、ベルギー、アフリカのフランス語圏などのフランス語も、訛りこそあれ、標準的なフランス語を勉強していれば対応できます

この点、たとえば歴史的経緯から地域差の大きいドイツ語(スイス・ドイツ語に至っては、ドイツ本国人さえ理解できないことがある)などとは、随分ちがいますね。

英語に近い単語が多い→覚えやすい

語学の学習にぜったい必要な単語の暗記。それが比較的カンタンだったらどうでしょう?

英語の語彙の約3分の2はフランス語に由来すると言われます。少し注意は必要ですが…

つまり、英語をきちんと覚えていれば、フランス語単語は発音やスペルの微妙な調整でスッと頭に入るものも多いということ。

うまく勉強すれば、英語との相乗効果も期待できますね。

単語の暗記については、わたし自身の学習経験からも、さほど苦労は多くなかったと言えます。

たしかに、フランス語は英語より多義語が多かったり(1つの単語が複数の意味を担う)、動詞活用の暗記が大変だったりと、別種の難しさはあるでしょう。

それでも、フランス語の単語にはすでに日本で「外来語」として用いられているものも多く、英語学習で実質的に修得ずみの単語と合わせれば、極端に暗記が難しいわけではないと思います

日本語・英語にはない考え方→人と違った視点がもてる

外国語を深く勉強していくと少しずつ考え方や性格も変わってきます。

その言語なりの考え方というのがあって、教材なども国民性と結びつけて作られているので、当然ですね。

フランス語の場合、あえて誤解を恐れずに言えば、焦らず物事を考えたり、議論を深めるなかでクリエイティブな発想ができるようになります。

英語は受験の弊害(?)もあって、論点を端的にまとめてパラグラフごとに提示してゆく、というスタイルが一般的ですね。

これに対してフランス語教育の場合、英語式のパラグラフ・ライティングはあまり行いません。むしろ考え方の「型」として、ある論点(テーズ)を出し、それに対する反論(アンチテーズ)を述べて、最後に両者をまとめる(サンテーズ)という形をよく取ります。

フランス式の考え方では、ひとつの問題に時間をかけて取り組むのです。

わたし自身も留学中、フランス人が小さな話題でも熱中して議論しているのに驚きました。しかも、そんな議論のなかには、明らかに間違ったことを得意げに言う人もいたのです。

「なんでそんなに夢中で議論するの?」

と聞いたら「誰かと話した方が、よいアイデアに行き着くから」という答えでした。

そして、明らかに間違ったことを言う人は、あえて間違ったことを口に出してみて、やっぱり否定されるべき考えだというのを「皆で」確認するためにそうしていたのです。

英語や日本語で考えていると実践しにくい思考方法ですが、体験すれば有効であることが分かります。

「トライアル&エラーの中から、クリエイティブなアイデアが生まれる」
(その反面、計画を立ててそれを守る、というのがフランス人は苦手ですが…)

そんな、他の人にない発想に触れられるのも、フランス語をする大きなメリットだと思います。

やっぱり文化が豊か→モチベーションに

冒頭にも書きましたが、料理・製菓・ワイン・芸術(音楽・美術・文学・映画)など、フランスはやっぱり文化的に豊かで、そのぶんモチベーションが維持しやすいです

わたしも勉強に疲れた時はフランス映画を観たり、名産ワインやフランスの地方料理を調べたりしながら、心を癒やしてました。

また理系でも数学、物理学、航空宇宙工学、生物学、医学、農学、ワイン醸造学などフランスが強い分野・留学生を集める分野は多いですね。

語学を勉強するうえで「その言語を知っていればより深い情報にアクセスできる」というのは大きなモチベーションになるでしょう。

Wikipediaひとつ取っても、英語とフランス語では情報量が全然ちがう場合が少なくないです。

いずれにしても、

「もっとフランスのことを知りたい」
「もっとフランス人と喋りたい」

と思うほど、“情報を仕入れたい→勉強する”という、よいサイクルが生まれてきます。

日常生活の中には、もちろん他の言語圏の文化も数多くありますが、フランスも他国に劣らず、言語を好きになるきっかけが溢れているという点で、大きなアドバンテージがあることは間違いありません

 

まとめ&手軽にはじめよう

わたし自身の体験にも触れつつ、フランス語がおすすめの理由を書いてきました。

「それでも、フランス語はハードルが高そう…」という人は、まずはお金をかけず、インターネットで始めてみるのはどうでしょう?

こんな時代なので、サイトやYoutubeにもフランス語・文化に触れる機会が溢れています

おすすめサイトについては、こちらの記事でまとめています。ぜひご覧ください。

また、ふら塾でも、Youtubeでフランス語の授業動画(初級ロードマップ)を配信しているので、

「フランス語って、どんなことを勉強するんだろう…」

と少しでも興味をもったら、ぜひ覗いてみてくださいね。

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