【最新版】フランス語おすすめ教材&参考書!レベル・分野別まとめ

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【最新版】レベル・分野別 フランス語おすすめ教材&参考書まとめ

「フランス語に(再)入門したい」
「ステップアップのための参考書がほしい」

…と思って本屋に行っても、参考書が多すぎて選ぶのも大変!

そんな人のために、この記事では「この分野の教材ならこれ」というものをまとめて紹介します。

レベル&伸ばしたい能力別に、参照してみてください。

JUKUCHO
ちなみに私は仕事柄、100冊以上の参考書に目を通しています。Youtubeのフランス語講座もよろしくネ!

【初心者なら】いちばん最初はここから!

まずは初心者むけのオススメ参考書です。

初めてフランス語を学ぶなら、文法・会話・単語の基礎力をつけていくのが王道です。

それぞれ1冊ずつ、本当に役に立つものを紹介します。

ちなみに、辞書については辞書のオススメを紹介したページへどうぞ。

『フラ語入門、わかりやすいにもホドがある!』(または『ひとつひとつわかりやすく』)

最初なので文法書は「薄い」ものを1冊選んでサッと1周しましょう。

なかでもオススメは、
清岡智比古『フラ語入門、わかりやすいにもホドがある!

大学の1年生で習う、基本的な文法事項の全体をやさしくカバー。

真面目な人ほど、ていねいに暗記しながら進めがち…

でもこの本のような「読み物」感覚で進めて、早いうちに何周かした方が効率がよいと思います。

じゅくせい
でも、大学の1年分を一気にこなせるか分からない! 半年分だけちょっと覗いてみたい…

そんな人には、こちらがオススメです。

学研教育出版編『フランス語をひとつひとつわかりやすく。―超基礎からの個人授業

入門書のなかでは文字がかなり大きく、かわいいイラストも豊富です!

それでいてやさしい問題も各章にあって内容はしっかりなので、続けられるか分からない人の最初の1冊にピッタリでしょう。

内容としては、複合過去あたりまで。初級外国語の授業なら半年分(+アルファ)くらい。

電子書籍の試し読みで、目次や内容の一部を見てみるのもよいでしょう。

『ゼロからスタートフランス語 会話編』

大学の授業でもそうですが「文法」と「会話」は2つの柱

文法の勉強とあわせて、日常表現にもザッと目を通すのが効果的。

レイアウトがきれいで無理なく学べるのは、
鈴木文恵『ゼロからスタートフランス語 会話編』(Kindle版あり)

Bonjour など挨拶からはじめて、いろいろな表現の置き換え練習もあり。

簡単な単語リストつきで、音声もダウンロードできます

『クラウン フランス語単語 入門』(または『仏検5級レベル重要単語』)

「文法」「会話」が2つの柱なら、単語はすべての土台です

ふだんの学習で見つけた単語をまとめる自分の「単語帳」を作るのはもちろん、市販の単語帳も活用して、どんどん吸収しましょう

いろいろ出版されているなか、あえて最初の1冊を選ぶならコレ
ジョルジュ・ヴェスィエール『仏検4級・5級対応 クラウン フランス語単語 入門

理由はまず、すべての単語に「発音記号」がついていること。そして語数が約1500語と豊富なこと

ふら塾では「発音記号」をマスターする動画も出しているので、ぜひ参考にしてください

初心者は敬遠しがちですが、最初から「発音記号」をつかって音を覚えてしまった方が、結果的に近道です。

また単語に対応した例文があり、ダウンロード式の音声教材つき、レイアウトも綺麗です

じゅくせい
4・5級セットより、もうちょっと薄めの単語帳から始めてみたいです

そんな人には、こちらがオススメ!

松川雄哉『仏検5級レベル重要単語

わりと最近でた単語帳で、5級単語の約500語に絞られていて、長くフランス語を続けられるか分からない人にもピッタリ。

とはいえ、発音記号や例文もついていて中身は本格派。レイアウトもきれいで「まずはとにかく1冊仕上げたい」という人によいでしょう。

やってみて続けられそうなら、同じ著者の『仏検4級レベル重要単語』『仏検3級レベル重要単語』もあります。

【中級へむけて】オススメ参考書のまとめ

「薄い文法書を何周かした」
「会話表現も分かってきた」
「単語数もまあまあ増えた」

…そんな人も多いはず。

初心者レベルを抜けたら、次は何をすればいいのか?

結論。自分が伸ばしたい能力を決めて、それを広げていきましょう。

以下、ジャンル別に関心がある項目へどうぞ!


※中級へのオススメ参考書は、Youtubeでも紹介。動画の方が見やすい方はこちらからどうぞ


【おすすめ1】発音なら『やさしいフランス語の発音』

発音はフランス語の一番の基本。

「音を正しく出せる」とは、発音記号を見て「唇の形」「舌の位置」を正しく調整できるということ。

本だけで勉強するのは少し難しいですが、丁寧に勉強できる1冊を挙げるなら
小島慶一『やさしいフランス語の発音 改訂版

各母音・子音の出し方、および綴り字の読み方を中心に詳しく説明されています。

情報量が多いので、あくまでも「ある程度フランス語を勉強した」人にオススメです。

【おすすめ2】単語帳・熟語帳なら

『クラウン フランス語単語 中級/上級』(または『仏検4/3級レベル重要単語』)

語学の基本は単語。単語帳なき語学学習はありません。

文法に少々穴があっても、単語さえ知っていれば、なんとか理解できたりしますね。

初級と同じく、語数がたくさんほしい人へのオススメは、

ジョルジュ・ヴェスィエール『仏検準2級・3級対応 クラウン フランス語単語 中級』(約1400語)
ジョルジュ・ヴェスィエール『仏検準1級・2級対応 クラウン フランス語単語 上級』(約1500語)

または、もう少し段階的に進みたい人には、

松川雄哉『仏検4級レベル重要単語』(約500語)
松川雄哉『仏検3級レベル重要単語』(約800語)

が推薦できます。

それぞれ上に挙げた、初級者むけの単語帳の姉妹本。オススメ理由は先ほどと同様です。
収録語数に差があるので、モチベーションと進度にあわせて選びましょう。

もう一度言いますが、単語帳は「すべてに発音記号がついているもの」を。

『仏検対応 クラウン フランス語熟語辞典』

いくつかあるフランス語の熟語帳の中で、頭ひとつ抜き出ているのが
久松健一『仏検対応 クラウン フランス語熟語辞典』

「辞典」とあるようにちょっと分厚いのが難点ですが、

なんと仏検5級〜1級に対応する2171熟語が、例文・簡単な解説と共にまとめられています。

デスクに置いておいて、辞書のように使うこともできるのはもちろん、

版が大きいぶん文字が大きく、レイアウトも綺麗で、最強の熟語帳としても力を発揮します

JUKUCHO
ちなみに熟語については、表現だけ単体で覚えるのではなく、例文ごと暗記した方が定着するので効果的です!

【おすすめ3】文法”解説書”なら

『増補改訂版 新・リュミエール―フランス文法参考書』

初級文法にはザッと目を通したけど、

「もっと細かいポイントまでまとめた本・手引きが欲しい」

という人もいるでしょう。

独学や授業の補助教材になるものとして、ふだん私は、
森本英夫、三野博司『増補改訂版 新・リュミエール―フランス文法参考書
を第一にオススメしています。

古くから人気のスタンダードな文法書で、フランス語文法がコンパクトにまとめられています。

各章に簡単な練習問題もあって、知識を整理しながら頭に入れていくのに適しています。

『増補改訂版 新・リュミエール―フランス文法参考書』は初級のあいだの学習補助&練習に最適。

さらにステップアップして、練習問題はなくてもいいから「とにかく文法事項をまとめたものが欲しい」場合、

・薄い1冊に情報が詰まったものがよければ『フランス文法総まとめ』
・分厚くても内容が充実したものがよければ『これならわかるフランス語文法 入門から上級まで』

がそれぞれオススメです(すぐ後に挙げます)

『フランス文法総まとめ』

200ページ程と小型ながら、文法事項がぎっしり詰まった「便覧」としては、
東郷雄二『フランス文法総まとめ
がオススメです。

情報量が多く、解説が詳しいのでストイックに勉強・参照できる人向け

細部まで正確に理解したい人にはかなり有用です。

ちなみに、試験前などで文法事項をスピーディーに確認したい人には、
同じ著者による姉妹本フランス文法総まとめ問題集
もあります。

『これならわかるフランス語文法 入門から上級まで』

フランス語を長期的に続ける予定で、

「文法書をなにか一冊」
「とはいえ文法の大辞典までは必要ない」

という人に一番オススメできるのは、
六鹿豊『これならわかるフランス語文法 入門から上級まで

500ページ弱と相当な分厚さですが、多くの例文とともに文法事項を網羅。

中・上級の内容は枠が分けられていて、知識の範囲が定めやすくレイアウトもきれいです。

【おすすめ4】文法”練習”なら

『解説がくわしいフランス文法問題集』

大学の授業や独学を続けるなかで、

「文法事項が定着しているか、体系的に問題集でチェックしたい」

という人には、こちらがオススメです、
西村牧夫『解説がくわしいフランス文法問題集

練習問題が充実しているうえ、題名のとおりニュアンスの違いなど解説が詳しいです

日々の復習にはもちろん、初級文法の抜けをチェックしながら、細部まで理解するためにも効果的な問題集です。

ちなみに、類書はすでに挙げたフランス文法総まとめ問題集ですが、次の通り問題の配置による違いがあります。

『解説がくわしいフランス文法問題集』は、それぞれの文法事項で順にステップアップする配置
→文法を少しずつ勉強していくとき、学習補助に使いたい人向け。

『フランス文法総まとめ問題集』は、単元ごとにまとまった配置
→試験前など文法事項を一気に確認していきたい人向け。

『中級をめざす人のフランス語文法』

初級文法を終えた後、

「もっと使えるように身に付けたいけど、体系立った問題形式でなくてもいい」

という人もいるでしょう。

そういう人にはこちらがピッタリです、
杉山利恵子『ラジオまいにちフランス語 中級をめざす人のフランス語文法

短いまとまった文章を理解した上で、そこにある表現の「置き換え練習」ができる仕組みになっています。

章立てが文法の単元ごとではないため、少し戸惑うかも知れませんが、練習と解説のバランスがよい、よく構成された参考書です。

【おすすめ5】リスニングなら

「リスニングは苦手」という人が多いですが、フランス語が聞き取れない3つの主な原因

・発音の練習が足りていない
・表現の暗記が足りていない
・リスニング時間が足りていない

「シャドーイング」など学習方法については、こちらの記事↓を参照してください。

それぞれのケースについてどう対処すればよいか書いています。

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『フランス語シャドーイング入門』

上に挙げた聞き取れない原因のうち、

「発音練習も表現暗記もできているけど、どうしても無理!」

という人は、単に「リスニング時間が足りていない」可能性があります。

フランス語には「リズムグループ」「アクセント」という文章の区切り方があり、すべての単語が同じスピード・強さで読まれるわけではありません。

聞き取れるようになるには「フランス語らしいリズム」に慣れる必要があるのです。

「フランス語らしいリズム」が効果的に勉強できる参考書は、
藤田裕二、ミドリ・ティオリエ『フランス語シャドーイング入門: 聴くと話すが同時に身につく

内容は、それぞれのテクストについて、

「リズムグループ」「アクセント」「発音の注意点」

に配慮しつつ、読み方のポイントを押さえてゆくというもの。

多読のための教材ではなく、丁寧に音を確認してゆくことを主眼に置いています。

『フランス語リスニング』

リスニング力を上げる「シャドーイング」は、音声とトランスクリプトさえあれば、どんな教材でも練習できます。

とはいえ、

「なにか1冊、文章がたくさんまとまった参考書がほしい」

という人にオススメなのが、
アレクサンドル・グラ、フランク・デルバール、平松尚子『フランス語リスニング

この本の前書きにある通り、

「フランス語の基礎は一応マスターしたけれど、聴き取りの力をもっとつけたい」

という人を対象に、徐々にレベルの上がってゆく教材で、着実に力がつくよう構成されています。

【おすすめ6】リーディングなら『仏検合格 読みトレ! 3級/準2級』

長文を早く読めるようになるには、数を多く読むこと。

その際、単語・熟語、表現まで丁寧に押さえていきながら読みます。

最初は書き込んだりしながら仕上げ、最終的にぜんぶ頭に入ったら、白文を使って何度も音読します。

そんな、自分で仕上げた長文の「ストック」を作っていくのにオススメなのが、

・甲斐基文『仏検合格 読みトレ! 3級
・甲斐基文『仏検合格 読みトレ! 準2級

過去の仏検から、

・3級の方は「内容一致」「会話の空欄補充」を16題ずつ、計32
・準2級の方は「内容一致」「空欄補充」「会話文完成」を10題ずつ、計30

を収めています。

この本の良さは、かなり丁寧な解説があり、各文の音声をDLできる点にあるので、「別に仏検は目指してない」という人にも広く役立ちます。

【おすすめ7】ライティングなら『フランス語作文ラボ』

初級文法を終えた人が「ライティング力をつけたい」と思ったとき、

強い味方になってくれる参考書はこちら
クリス・べルアド『フランス語作文ラボ:ニュアンスで使いわけるための添削教室

そもそも、先生に見てもらう機会がなくても、作文はかなりの程度まで独学できます

この本では、日本語の意味をフランス語で表現するにあたって、それぞれ例が数通り示されています。

どこがよいのか・悪いのかが丁寧に解説されているので、とても親切。

初級文法を終えてすぐでも十分読み進められる内容ですし、類語の使い分けなど、しっかり理解を深めつつ表現が身につきます。

【おすすめ8】スピーキングなら『口が覚えるフランス語』

スピーキングとひと言で言っても、日常会話から論理構成のあるスピーチまで、幅があります。

なかでも、多様な表現が自然に出せるようになるための練習にオススメなのが、
Christian Kessler、 山下利枝『改訂版 口が覚えるフランス語 スピーキング体得トレーニング』(Kindle版あり)

文法項目ごとに10例文ずつ「日本語→フランス語」の順に音声教材が流れるという、類書のあまりない本です。

日本語に続いてフランス語がすぐ思い出せるようになるまで、繰り返し練習しましょう。

ただし、各例文に文法解説が細かくついているわけではないので、あくまで初級レベルを一通り終えている人が対象です。

とはいえ、他の能力とは違ってスピーキングは、どうしても独学でマスターするのが難しい側面があります

「できるだけ早く話せるようになりたい!」

と思う人は、中級に入る頃くらいから先生などとフランス語で話す機会をもつのが一番です。

JUKUCHO
私自身の経験でも、スピーキング力が一番伸びたのは、フランス人の友人・先生と1対1で話す機会が多い時でした

最近はオンラインで受講できる場合も多いので、こちらの記事↓も参照してください。

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単語帳なき語学学習がないのと同じく、辞書なき語学学習はありません

真剣に取り組むなら、自分にあったものを1冊、かならず用意しましょう。

辞書については、こちらの記事↓で目的別に詳しくまとめているので、ぜひ参照してください。

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※辞書のオススメは、Youtubeでも紹介しています。


【番外篇2】仏検対策(5〜1級)はこちら

勉強を進めて「そろそろ仏検、受けようかな」と思った人は、

・必要な知識の総点検
・仏検の問題形式での練習

が大切ですね。

仏検全級については、こちらの記事↓で参考書など紹介しているのでご覧ください。

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まとめ

レベル&ジャンル別にオススメできる教材を紹介してきました。

ぜひ参考にしつつ、自分にあった教材で学習を進めてくださいね。

冒頭にも書いたとおり、まずは伸ばしたい能力をしっかり考えて、ひとつずつ着実に押さえていくのがよいでしょう

私もつねに最新の教材をチェックしながら、その都度ページを更新していきます。

この記事が、みなさんのフランス語学習のお役に立てば幸いです!

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